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2011年12月25日 (日)

「日本人が知らない世界と日本の見方」中西輝政著

しばらくブログの更新が止まっていました。
こんなに書かなかったことはいままでないんじゃないかな・・・

いろんな原因がありますが、この本を読み始めたこともその一因だと思っています。

現在起きている日本社会の深刻な問題について、政治家や経営者など、リーダーと呼ばれる人たちがどうしようもなく駄目ならば、自分たちでできることをしていかなければならない。
それぞれ与えられた能力に従って、例えばごく身近な地域のことを考えるだけで精一杯な人はそこを考える。日本全体について考えていこうという人は日本全体を考えていく。

これは、例えば、ベンチャー企業の経営者の方々から、日本をどうにかしたいという発言はよく聞くところですが、

ベンチャーの方で実際に日本というスケールで貢献できる方って少ないと思うのですが、実際にできるかどうかはどうでもよくて、どこに視点を置いて自分の活動をしていくかという意味で、ベンチャーの方々みたいは発想をしないといけないと思っていました。

それで少しでも日本という国が変わっていけば・・とこれは私だけではなく、何か社会に役に立つことをと思っている人がみんな考えていることだと思うのですが。

それが、この本を読んでものすごく無力感を感じました。

結局、世界はパワーゲームの中で動いていて、短期的に幸せを追求するってことは個人の努力でどうにかできるけれど、長期的な幸せ、安定と置き換えてもいいと思うのですが、それはやっぱり国が担うもの。

やはり国家のリーダーがしっかりしていなければ駄目なんだなあと感じました。

いまや政治のリーダーや経済界のリーダーが自分の利益や保身ばかりを考えている日本から、今後天下国家を考えるリーダーが出てくるのか?

リーダーと呼ばれる資質を持った人たちが、この国のことを考えないのであれば、庶民が国を憂えて何の意味があるのか?

いままでやってきたことが、ばからしくなって、この先近い将来、ひょっとしたら国家として絶望的な状態になるかもしれないけれど、それまでは自分のことだけを考え、面白おかしく生きていけばいいかななんて思っているところです。

こんなふうに暗い気持ちにさせてもらった本ですが、たくさんの方に読んでもらいたいと思った本でもあります。

例えば私たちはかつての高度経済成長時代のように各自ががんばれば、これから日本もいい方向に向かうのではないかと思っています。

しかし、かつて日本が頑張れた時代は著者によると「目的がただ一つ」で「国民は皆、何をすればいいかわかっていて、そのための方策もあった。司馬遼太郎のいう「坂の上の雲」は、まさにそうです。「坂の上に上がれば雲に手が届く」という猛烈な情熱が湧き上がっていたのです。」。そういう時代だった。

高度経済成長時代についても「みんなが豊かになれば、すべての問題が解決する。それには高度経済成長政策を推進すればいい。ほかのことは何も考える必要はない。外交や安全保障はみんなアメリカに任せておく。それが一番平和で、経済の発展にも役立つ。そういう戦後日本の「一途な能天気ぶり」がはっきり出てきて、そのツケがいま回ってきているわけです。」

日本がうまくいっていた時代は、やるべきことがわかっていて、それをやればよかったし、やってきた。
でもいまの日本は、何のために何をやるべきなのかがわかっていない。

確かにがんばればいいけれど、その前提となる何のために、何をを考えなければならない。

今までやってきたと思っていたことが実は初めてやらなければならないことなんですね。

それから国家間の秩序について、
1つの超大国とそれを追い抜こうとする第2グループの構造を保つことが重要だとあります。
詳しい説明は本を読んでもらうとして、1つの超大国はアメリカとして、日本は第2グループから第3グループになろうとしている。
日本の政治家の大半も第3グループで良しと考えているところがあるとしています。

しかし、それでいいのか?

著者は「日本はやはりアイデンティティ、文明、精神構造の独自性が「大国側の国」」だと言います。つまり第3グループに甘んじる国ではない。

そこそこお金を持っていて、有り余る物に囲まれて生活をしている私たち。
大多数の人たちは自分の日々の生活を楽しむこと、維持することに精一杯でいいのかもしれない。
それでいいと考えているのかもしれない。

でも、国としては、超大国を追っかける存在でなくてはならない。
だから、日本をどうするかと考える人たち、リーダーと呼ばれる人たちがやはり必要。

それならば・・・

いまの日本、格差とか二極化とか言われていますが、みんな平等になんて考えは捨てて、国を背負ってくれる思いっきりエリートを育てないといけないんじゃないかな・・・
・・選ばれたからといっても、重い責任を背負わないといけないから、けっしてハッピーじゃないだろうな・・・

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