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2012年4月15日 (日)

「不安な時代の新しい働き方」ニューズウィーク日本版2012.4.18号

最新号のニューズウィーク日本版は働き方に関する特集です。
生きるために。。先立つものは、お金であり、お金を稼ぐには「働く」
やはり関心があります。

いくつかの記事がありますが、その中から「不安の時代を生き抜く働き方」について

冒頭にエンジニア、ジョー・フェランの例が書かれています。
勤めていた会社がエンロンに吸収合併され、ニュージャージ州からテキサス州に転居。
その後エンロンが破綻して失業者。妻の仕事に同行してオーストラリアに行き、そこで専業主夫。
その間に過去の経験と工学のスキルを生かしてドライバーの安全性評価を行う方法論を編み出し、それを発展させて特許を取得。
アメリカの大手保険会社にそのシステムを売却。いまはオーストラリア最大の天然ガス・エネルギー企業でプロジェクト開発に携わっている。
そして記事は、「誰もがフェランのような積極性を持って変化を受け止められるとは限らない。人間は進化の過程で常に、変わり続ける環境に順応する力を試されてきた。だが『いつでもどこでも互いにつながり合い、ますます複雑化する」今の世界ほど、その能力が必要とされる時代はない。』と書きます。

「マネジメント研究者は現在の世界を言い表すとき、軍事用語を用いて「VUCA」と呼ぶ。不安定さ(Volatility)、不確実さ(Uncertainty)、複雑さ(Complexity)、そして曖昧さ(Ambiguity)の頭文字を並べた略語だ。」
「VUCAな時代の到来は、企業の在り方や人々の仕事に対する考え、働き方を大きく変えた。企業は下がり続ける一方の生産性に苦しみ、無駄の削減や従業員の厳選に走っている。労働者には今まで以上に、ネットワークや柔軟性を活かした働き方が求められるようになった。世界金融危機の余波はいまだに続いている。世界の失業者は2億人に上り、豊かな先進国で特に深刻だ。その上、さらなる雇用を生み出す力は世界中で低下している。」

景気が上向けば自然と雇用が増える・・そんなかつてのような状況はもう生まれないだろう。庶民の希望を記事は見事に打ち砕いています。漫然とわかってはいるけれど、そんなはっきりと言わなくてもと言いたくなります。

「従業員が企業に安定的に養われ、与えられた仕事で確実な報酬を得る時代は終わった。『労働をサービスと見なした原点に立ち返るべきだ』とファレン(『あなたのキャリアを動かすのは誰か-不安な時代の安定した仕事』の著者)は言う。『自分が熱意を持って取り組めることを見極め、そのサービスを必要としているのは誰なのかを突き止める。欲求はモチベーションとなり、情熱や専門能力はどんな変化をも突き抜けるキャリア上の道になる』
そうした能力を磨くには、労働者自らが能動的にキャリアを開発しなければならない。」

こんな時代を困った時代とみるのか、チャンス到来と見るのか。
会社に就職して毎日会社に通い、仕事の価値を評価することもないまま、あるいはおかしいと思いつつ会社がすることだからといやいや従って、残業をして自分の人生の大半をすり減らす。
今まで当たり前と考えてあえて目を向けて来なかった自分の生き方について、普通の人が誰でも否が応でも向き合わなければならなくなった。
厳しいけれど、自分の生き方について、自分自身について「考える」という機会を取り戻せそうな気がします。

そんな中で、さらに考えれば、一部の問題意識を持った人だけが考えてきた「社会貢献」ということをより多くの人が考えるようになる。
多くの人が考えるようになった中で、それがどのような位置を得るのか。
例えば、誰もが自分の職業の選択肢として考えるのか、それともやはり一部の人だけの選択肢となるのか。
あるいは例えばどの仕事もリスクが高くなる中で、自分のやりたい仕事をしたい。より社会に貢献していることを感じられる仕事をしたいという人が増え、社会貢献あるいは社会活動というものに多くのひとが携わるようになるのか。
等など、社会貢献、社会活動にも新しい状況が生まれそうな気がします。

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