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2014年7月 6日 (日)

「だまされない 安斎育郎さんに聞く 科学的な見方磨こう、考え行動する人に」日経新聞2014.7.5(夕刊)

立命館大学名誉教授の安斎育郎さんのインタビュー記事、とっても素敵な記事だと思います。

「振り込め詐欺被害が今も多いためか、『だまされない方法』などのテーマでの講演依頼をよく受けます。そんな時は特技の手品を実演しながら人がいかにだ まされやすいか説明する。だまされないつもりでよく見ていてくださいねと言ってもだまされるからね。人は理性的な半面、自分の見たことや聞いたことを感覚 で本当と思いやすい」

「しかも、人間は少ない情報をもとに推し量る能力があるから、だます側がいくつかの言葉を提示すると勝手に想像を膨らませて思い込んでくれたりする。人 間の優れた能力が逆に作用するんです。だまされる側で問題なのは欲望、欲得でしょう。できるだけ楽をして得を取りたいという考え方や行動。おいしいものを たくさん食べたままやせたいとかね、ありえないけど魅力的な話に引きつけられる」

人が、優れていると思っている能力が実は弱みだったりするってことですね。

人間全般の話だけでなく、自分自身が強いと思っているところが、自分がそう思っているが故にウィークポイントになるかもしれないなあなんて考えます。

「超常現象とか不合理な考えを批判し、神や霊などの科学的な考察をしてきましたが、信じて生きている人を蔑むことはしなかった。科学には普遍性があって 、どんな価値観のもとでも正しいものは正しいけど、人が何を大切に思うかという価値観は科学的な知見とは関係ないからね。信じることによって心の安らぎを 得ているのならそれでいい。存在しないものを信じることができるのはある意味、人間の特権と言えるでしょう」

科学だけが絶対じゃないって考えて研究をされてきたんだろうなと思います。

「原子力に夢や希望を抱いて大学に入ったけど、国の原子力政策への疑問が膨らみ、批判的になりました。高度成長時代は公害、薬害など成長の負の側面とい える問題が噴出し、反戦運動も盛んだったから、自分の生き方を社会のあり方と結びつけて考えざるを得なかった。安斎とは口をきくなとか様々な嫌がらせやい じめを受けました。(後略)」

「考えを上に合わせてこびへつらうことはしないという信念はありましたが、長い期間、持ちこたえられたのは、学外に問題意識を共有できる仲間がいたから です。(中略)あと、家族の支えも大きかった」

「スプーン曲げを実演すると『安斎さんのは手品だけど超能力で曲げる人もいる』と言う人がいる。100の事例を示しても101番目は超能力と主張される。でも 100を1万に増やしたらどうか。人は科学的合理的に判断する方向に動いていくだろうという期待がある」

「放射線防護学から核の問題、核軍縮、平和の問題と関心がつながっていきました。現代の平和学では、平和とは戦争がない状態ではなく、暴力のない状態を 言います。暴力とは人間の能力が全面的に開化するのを阻んでいるものすべて。貧困や飢餓、人権抑圧、環境破壊、これらはみんな暴力と考える。暴力がなくな らない現実を認識して、その状態を克服しようとする力がきちんとある社会が健全な社会と言えるでしょう」
“暴力がなくならない現実を認識して、その状態を克服しようとする力がきちんとある社会が健全な社会” 重い言葉です。

現実が変わらなくても諦めてはいけないんだなあと思います。

「平和な世界を構築するうえで必ずしも展望が開けているわけではありません。でも、そのための努力や運動はやめてはいけない。100年単位で見れば、世界 は戦争を違法化する方向に進んできた。世界の平和運動は無為な営みではなかったと思っています。上の世代の認識は、何もしなければ下の世代に伝わらない。 不合理、理不尽な暴力は繰り返される。それとの闘いは絶え間なく続くのです。」

“努力や運動をやめてはいけない”

“上の世代の認識は、何もしなければ下の世代に伝わらない。不合理、理不尽な暴力は繰り返される。それとの闘いは絶え間なく続くのです。”

国の原子力政策に疑問を持ったり、公害や薬害などの問題、反戦運動などに目を向けてこられた。

嫌がらせやいじめを受けたともあります。


それでも信念を曲げずに研究を続けてきた方、大きすぎる方の言葉ですが、小さな自分も“考え行動する人”になりたいと思います。

繰り返しになりますが、本当に素敵な記事です。

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