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2014年12月14日 (日)

「今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略」佐藤可士和、四国タオル工業組合著

九州大学ビジネススクールの修了生で「公共経営研究会」と名前をつけて勉強会をしておりまして、先週日曜日に集まったのですが、お一人の方の発表が「福岡県の伝統産業」。

発表を聴いて、伝統産業を守っていくことの難しさを感じたのですが、それと同時にこの分野に関わる仕事がしたいと強烈に思いました。

思ってみて、場合によっては、この発表者同様、人事異動で関わる可能性もあるのですが、自分の場合はかなりハードルが高く、今の組織を退職するまで関わることはないだろうと思います。

それでも関わりたいと言うからは、それなりに知識をと、まず本を検索してみるとこの本「今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略」が出てきました。

今治タオルと言うといまや日本人の大半が知っていると言っていいタオル。

かつて中国など、海外の安いタオルに押されていた産地が、復活できた成功例です。

ジリ貧で、常識的に考えると差別化が難しくて、価格競争では絶対海外に勝てそうになくて、復活なんてありえないものが、組合の熱意と一人のプロデューサーで蘇った。

その経過をまとめた本ですが、2014年11月30日発行・・・最近じゃない? 伝統産業に関わりたいと思って、出たばかりの本に巡り合って、ひょっとしたら私、この分野の仕事ができるかも(そんな奇跡は起こらない! 本気でやりたいなら、他力本願ではなく、自分で努力すべきですな・・(笑))

さて、本を読んで感じたこと 佐藤氏は「本質的価値を見極める」と言われていますが、本質的な価値は、案外長年携わっている当事者たちも気がついていないということ。
逆に長年携わっているからこそ、気がつかないところもあるということ。

失われていく伝統産業のそれぞれの地域がもう一度自分たちの作っている物の価値を考える。まず第一にこれをしてみる必要があるんだなあと。

それから、一企業ではなく、産地で取り組みをする場合、強い熱意を持った核となる人の存在、それからキーパーソンのリーダーシップ。今治タオルの場合は、佐藤可士和氏という著名な方がプロジェクトを引き受けたことで、有無を言わさずできたところもあるのだろうと思いますし、地元でまとめ役をやる人が何人か出てきている=一人じゃないということも成功の要因だと思います。


そして・・・これから。 ブランドが知られ、成功した。でも成功で終わりじゃない。それを守ることが難しいということ。

成功すると油断が出てしまう。一企業の取り組みではないので、緩む気持ちを地域全体で引き締めていくというのはとても難しいだろうということは容易に想像できます。


そんなことをわかって、今治に続き、地域ブランドを作り、守っていく。

どこも必死でやっているでしょうから、今治とは違う方法で成功している事例もあるでしょう。


いま、テレビなどでは、日本文化や日本製品を手放しで褒める番組が多いけれど、それってどの国も素晴らしい文化や伝統工芸品あるよね、日本だけの話じゃないよねっていつも白けた気分になります。


だから、日本だけが優れたものを持っているわけではないから、地域が持っているものが優れている、みんなに知ってもらいたいと思うなら、知ってもらう努力を謙虚にすることが大事だし、その一端を担える仕事をしたいなあと思います。

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