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2016年7月

2016年7月17日 (日)

「反グローバルの勢いを止められるか」日経ビジネス2016.07.18 ニュースを突く

今週号の日経ビジネス、編集委員石黒千賀子氏の記事を興味深く読みました。

英国の国民投票によるEU離脱決定やアメリカ合衆国の大統領候補トランプ氏が支持を集めていることなど、反グローバルの流れが起きていることについて書かれています。

英国国民投票で離脱派が優勢になった背景として、移民問題があるとされていますが、記事では英小説家カズオ・イシグロ氏の発言を引用します。
イシグロ氏はEU離脱条件を巡って国民投票をもう一度実施すべきと主張されているとのことですが、

『「住宅や雇用、英国営医療制度の問題、子供の将来への高まる懸念など、諸悪の根源は移民問題だと思い込んで離脱に投じた人も、次の国民投票できちんと議論を展開すれば、問題は産業構造の変化や金融危機などに有効な対策を打てなかった歴代政権に責任があると分かるはずだ」と問題の原因は移民ではなく、英政府にあることを理解すべきだと訴えている。』

そして、ジョセフ・スティグリッツ氏が「英EU離脱後の将来」という論評で欧米政府の在り方を痛烈に批判しているとして、論評を引用しつつ、以下のように書かれています。

『「過去40年にわたる新自由主義的な政策は、上位1%の富裕層には恩恵をもたらしたが、他の人には望ましいものではなかった。近年の経済的停滞は政治的に重大な結果をもたらすと警告してきたが、今、まさにその懸念が現実になったということだ」
そしてグローバリズムの究極とも言える自由貿易協定のTTP(環太平洋経済連携協定)やTTIP(環大西洋貿易投資協定)など、交渉内容が原則非公開というのは民主主義上あり得ないと指摘。政治に携わる者は、政治がいかに市民の懸念に対処できていないかを認識すべきだ、と猛省を促している。』

さらに、英エコノミスト7月2日号の「怒りの政治」という記事も引用します。

『「ソ連が崩壊に向かい始めた1989年、米政治学者フランシス・フクヤマ氏が民主主義や市場経済、グローバルな協力関係に対抗するイデオロギーがもはやなくなったことから『歴史の終わり』を宣言したが、その瞬間から自由主義の危機は始まっていた」として、共産主義の崩壊が新自由主義の慢心を招いたとの反省の弁を記している。』

最後は、『何事も過信が始まった時から敗北が始まる。現在の市場経済一辺倒と再配分を見直さない限り、台頭する反グローバルの勢いを食い止めることはできないのではないか。』と締めくくられていました。

引用が多い記事でしたが、人間が作ったものに絶対正しいものはないことを忘れないようにしないといけないと思います。

いまある自由主義が必ずしも正解ではない。例えばソ連の崩壊により、自由主義などに対抗するイデオロギーがなくなったからこそ・・対抗するものがなくなったからこそ、いま信じているイデオロギーが誤っていないか、これでいいのかどうかを判断するのが難しくなっている。

いま新自由主義の中で恩恵を受けている上位1%の富裕層こそ、今はいいかもしれないけれど、将来を考えれば、恩恵を受け余裕があるなら、ノブレス・オブリージュに思い至り、今後の社会の在り方を考えていかなければならないのではないか。

富裕層がよりお金を集めることばかりを考え、経済が優先されていて、庶民も含めて社会を良くしていくはずの政治のことが忘れ去れているけれども、いくらお金持ちでも庶民がいないと成り立たない。

モノやサービスを提供する庶民がいなければ、お金があっても何も手に入らないことを忘れないで欲しい。

1%に選ばれるべく、才能と機会を与えらえた人たちは周りの人の幸せを考える義務も担っているのではないか。

記事を読みながらそんなことを考えました。

2016年7月10日 (日)

「使える地政学 日本の大問題を読み解く」佐藤優著

本日は参議院選挙投票日。20時以降、テレビはどの局も開票速報です。

選挙はおいときまして、本日読んだ本の話を・・・

「使える地政学 日本の大問題を読み解く」という題名の佐藤優氏の本を読みました。

最近地政学という言葉をよく聞くようになって気になっています。
この本のまえがきのまさに冒頭に「去年(2015年)あたりから、地政学がブームになっている。」とありました。
道理でよく目にするわけです。ということで、気になっているのは自分だけじゃなかったというか、自分は遅れて流行を追っているだけでした・・・
それはともかくも、この本は

第一章 私と地政学の出会い

第二章 ロシアと中東をめぐる勢力図

第三章 「パナマ文書」と地政学

第四章 ネット空間と地政学

第五章 国家統合と地政学~沖縄編

第六章 国家藤堂と地政学~EU編

第七章 中国の海洋進出が止まる日

という構成で、ロシアや中東、EU、中国などで起こっている問題について地政学で解説がされています。

しっかり理解するには、世界史や地理の知識が不足しているので、知識を補充して読み直さないといけませんが、「第五章 国家統合と地政学~沖縄編」は、作者の意図とは違うと思いますが、はっとしました。

沖縄県民が普天間基地の辺野古への移設反対を明確にしているのに、中央政府は辺野古以外は考えていない。沖縄に住む人の気持ちを理解しようとしない。過去、明治時代においても、第二次世界大戦中も、戦後も沖縄は切り捨てられてきて、基地問題が進展しない中、沖縄の人たちは・・本の中には「沖縄の人々は、ネーション(文化的、歴史的共通意識にとどまらず政治意識を持った共同体)を形成する過程にあり、・・・」とありました。

ここを読んで、ふと、自分は九州に住むものとして、沖縄を日本政府の側から見ているけれど、日本政府にとっては九州も沖縄と同じではないかと感じました。

そう、2020年東京でオリンピックが開かれることが、日本の活性化につながるように言われるけれど、いくらオリンピックといえど、その効果は東京とその周辺に限定されるのではないか?

それが日本全体のことのように報道されるのは、日本の中心の東京に住む人が見ている日本は、イコール東京都その周辺だけなのではないか?

九州は田舎、観光で訪れる遠い場所という発想ではないか?

日本じゃないとは思っていないでしょうが・・・

九州人として東京も九州も同じ日本という気持ちで見ていたけれど、東京から見れば九州は遠い地方。

九州で何か重大なことが起こっても、例えば九州に某国のミサイルが着弾しても、それを自分たちの問題としてとらえるか?

自分たちが同じ日本と思って一体感を持っていたものが実は自分たちはそのグループに入っていなかった。

沖縄のことを考えるとそういう見方だってできないことはない。

そんなことを考えるともっと自分が住む地域について、自分たちが考えないといけないのではないか。

国とは何なのかが、なぜ国にこだわるのか、よくわからなくなっている中で、日本国の一員として日本政府がすることを疑問を持たずにいるよりも、九州人の視点を持って、国がすることを見て考えて、あるいは自分たちがすることを考えていく。

スコットランドがイングランドから独立したがっているように、日本からの九州独立だってありうる。

突拍子もないかもしれないけれど、そういう考え方をすると日本という単位から解放されて、九州に住むものは九州単位でモノを考えればいいんだと・・・なんかスッキリしました。

ところで、参議院選挙沖縄選挙区、自民公認の現職で沖縄担当相の島尻安伊子氏の落選が確実になったそうです。これ以上沖縄県民の方の気持ちをないがしろにすると沖縄が日本ではなくなってしまうかもしれません。

2016年7月 9日 (土)

「女性の大活躍推進福岡県会議」退会

「女性の大活躍福岡県会議」、発足すぐの何をするのかもまだよくわからなかった時に、勢いよく一般個人会員登録しました。

個人の登録ですから、セミナーに参加したり、郵便を受け取ったりするくらいでした。

その後、県内の個別企業に向けて女性の活用に関する取り組み、特に管理職への登用とか、を求めたり、セミナーを開いたりする活動がこの組織のメインの活動になって、個人として会員登録している意味があまりないように思っていました。

それでも昨年度まで女性の就職支援をしていたので、会員登録はそのままにしていたんですが、「女性」というワードが全く関係ない仕事に変わったので、思い切って退会しました。

男性に比べ、女性が活躍できる機会は限られていますので、社会として女性の活躍を推進するというのは必要なので、この会がどうこうということではなくて、それでは個人が何をするかというともはや個人レベルで何かをする必要はないんじゃないかなと思うようになりました。

周りを見ると、60代、70代、それ以上の方々で名前を知られた方々は男女平等に対する意識が高くて、それぞれ自分が頑張らねばという思いも強いし、その分活動をされてきて存在感がある。

それに対して、30代、40代でいまや管理職適齢期の方々はとても自然体。男性並みに負けられないなんて、気負いを持たずに役職に就かれているように思います。

不適切な表現かもしれないけれど、頑張っていない。

社会が女性もリーダーになることを求めていて、だからリーダーになって粛々と仕事をしている。そんな感じです。

女性の登用比率を上げていくというのは、政府はじめ、自治体も民間企業も言っていますので、これから先、女性の管理職が自然と増えていくのだと思います。

自分もいまの部署で初めての女性の課長さんらしいです。私の場合、別に優秀なわけではなくて、女性の採用比率が増えたので、男性しかいなかったところにも女性を配置せざるをえなくなった。

そういう流れがあるなら、後進のためにがんばらねばと女性の活躍推進に関心を持つより、もっと広く「人」として関心を持つべきことに関心を持って時間を使いたい。


それから・・・かなり大げさですが、「女性の活躍」という名前の会を退会して、いつもとらわれていた「女性」から解放された感じがします。

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2016年7月 3日 (日)

本を読んでいない

7月になりました。2016年も半分が過ぎました。

熊本で大きな地震が起きて、ヨーロッパではUKがヨーロッパ連合を離脱することになって・・
7月に入り、バンクラデシュのダッカで、日本人が巻き込まれるテロが起こりました。
自然災害はもちろんですが、人が起こすことも各国の政府がコントロールできないことが多くなっているように思います。

自国さえうまくいっていれば、それでいいというわけにはいかなくなっているということをより一層感じます。

一人ひとりが無力で、無力だからこそ、ただ一生懸命生きるしかないなあと思います。

そうなるとかくあるべしとか、こういうことをやってきたふうなことを書いてあるビジネス書的な、啓発書的な本に関心がなくなってきて、最近本を読まなくなっています。

少なくても月5,6冊は読んでいたのが、先月6月はついに1冊になってしまいました。

言い訳な感じもありますね。

ちょっと骨が折れそうな本は読みたいものがたくさんあるんですが、読めていません。

なぜ本に向かう時間が少なくなっているかが、よくわかりませんが、本を読んでいないと考える時間が減っていて、毎日薄っぺらな過ごし方をしているように感じてます。

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