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2016年9月

2016年9月22日 (木)

『企業研究Vol.93 クラブツーリズム』日経ビジネス2016.09.19号

今週の日経ビジネス、特集の「サラリーマン終活」も気になりましたが、旅行業の「クラブツーリズム」を取り上げた企業研究を面白く読みました。

「シニア旅行の革命児」というタイトルがついています。

『顧客一人ひとりの趣味に徹底して対応したバス旅行で、シニアの心をつかみ、業績は堅調だ。インターネットの予約や販売が増える旅行市場で、添乗員によるサービスを極めたツアーで勝負する。旅行にとどまらず、介護、家事代行、そして認知症予防の研究まで、将来を見据えた種まきも怠りない。』

ここですべてが語られていますが、

「一人ひとりの趣味に徹底して対応する」
「シニア」をターゲットにしている
インターネット予約、販売が増加するなかで、あえて「添乗員によるサービスを極めたツアーで勝負する」
そして、本業の旅行でシニアをターゲットにしていることから、介護や家事代行、認知症予防と高齢者に関連する事業へ目を向ける。

一人ひとりの趣味に対応するために、多様な趣味の分野で顧客を超える専門性を追求しなければならない。
旅行する機会が減っていくシニアを旅行に連れ出す工夫をしなければならない。
インターネットで手軽に旅行予約ができるようになっている中で、添乗員がいるツアーの魅力を伝えなければならない。
シリアが利用するものではあるけれど、介護や家事代行は全くの異分野である。

記事を読むと、どのように強さを作っているのかがわかりますが、それよりもやっていることのどこも難しそうだけれど、そのどの部分もこの仕事を担当したら面白いだろうなと感じさせる。

こんな会社で働けたらいいなと思わせる企業です。

いいビジネスモデルだと思っても簡単には真似できない。そんなところもいいです。

それから、この記事について・・・読み方によって、まったく違う分野で参考にできるところがありそうな気がします。

2016年9月18日 (日)

「社員の健康 IT指南 データ統合、改善促す」(日本経済新聞(夕刊)2016.09.13(火))

ちょっと前ですが、日本経済新聞夕刊のトップにあった記事が気になりましたので、クリップします。

いま、健康にとても関心があります。
昔から肥満型女性ですので、以前は見た目を良くしたいとダイエットにいそしんでいました。そして失敗してきました。それでもぜんぜん危機感なかったです。

少し前(もう10年以上経つかもしれません)から企業、特に欧米系の企業では、肥満の人は自己管理さえできていないのだから、管理職になれない・・ような話をよく雑誌などで読んで、ふ~んそんなこともあるのね、くらいに思っていました。

しかし、いまや(肥満ではないことも含まれる)健康であることが、働く上では当たり前と考えるようになっています。

健康であるために自己管理ができるということだけでなく、仕事をする際はどんな仕事であっても体力が必要で、仕事に集中するために心や頭も健康でなければならないとも思います。

さて、記事ですが、

『IT(情報技術)を活用した健康経営に力を入れる企業が増えている。富士フイルムホールディングス(HD)は社員の健康診断の結果や勤怠情報などを一元管理して、きめ細かい健康管理につなげる。大和証券グループ本社は健康情報をインターネットで学習するとポイントを与え、給与にも反映する。健康保険組合の財政悪化や人材不足を見据え、社員が健康で長く働けるようにする。』だそうです。

記事ではいくつかの大企業名が上がって、取り組み内容を紹介していますが、そこは記事を参照していただくとして、

結び

『ITを生かした健康経営に企業の関心が高まっている。15年12月には従業員の健康増進を推進する団体「ウェルネス経営協議会」が発足した。ビッグデータや人工知能(AI)などの活用をうたう。ANAホールディングスやファミリーマートなどが発起人企業として名を連ねる。

企業が社員の健康増進を推し進めるのは経営に直結する課題との認識が広まっているためだ。病気の社員が増えると保険給付費の支出が膨らみ健保財政を圧迫する。少子高齢化で労働力人口が減少に向かう中、社員が長く健康で働ける環境をつくることは企業の競争力を左右することになる。』

ウェルネス経営協議会の今後の取り組みに関心を持っておこうと思います。

また、企業が社員の健康増進を推進することが経営に直結する課題との認識が広まっているとありますが、日経新聞でこのように取り上げられているとそんな認識がなかった企業にも関心が広がるだろうなと思います。

企業の取り組みがこれからどう広がっていくか、地方の中小企業まで関心が広がるのがいつごろになるのか、興味あります。

2016年9月12日 (月)

「農産物の輸出を成長に。世界の和食人気が・・・」日経ビジネス2016.09.12賢人の警鐘

日経ビジネス最終ページの連載「賢人の警鐘」は前にも書きましたが、毎回楽しみにしています。

最新号はキッコーマン取締役名誉会長・取締役会議長 茂木友三郎氏の「農産物を成長に。世界の和食人気が追い風。政府に頼らず好機生かせ」。

『いま、世界中で日本食への関心が高まっている。』で始まり、海外での日本食への関心の高まりが、『日本の農林水産物や食品の輸出を増やすチャンスだ。』と言われます。
政府が掲げる輸出額の目標を達成するために、『・・政府と民間がそれぞれの役割を果たしていかなければならない。民間も本気になって、自己責任でやる必要がある。』

記事の中に書かれていますが、キッコーマンは1957年に米国サンフランシスコに販売会社を設立して、いまや海外に7つのしょうゆ工場を持ち、世界100カ国以上でしょうゆを販売されているそうです。

そこには、『(1957年)当時の政府には食品を輸出しようといった考えはなく、我々も政府に何かを頼むこともなかった。』、
『社内で「営業の神様」と言われた幹部社員を派遣し、苦労して販売数量を・・・。民間が自ら努力しなければ輸出は伸びない。』とありますが、

自社で苦労をしたから、“それぞれの役割”、”民間も本気になって”、”自己責任”という言葉が出るのだろうと思います。
政府の役割については、

『政府の役割は全体の方向付けや目標を掲げるほか、民間が仕事をしやすいように具体的な情報を提供したり、相手国の法律や規制などが輸出を妨げる場合は交渉したりすることだろう。実際のビジネスで政府に手取り足取り助けてもらおうという考えはダメだ。』
全体の方向付け、目標設定、具体的な情報提供、相手国との交渉・・政府は政府しかできないことをやるべしであり、

『民間は見本市などのスポットで海外に出るのではなく、飲食店やスーパーなど日常の中で売れるルートを作り、自らのマーケティング活動で商売を増やしていく必要がある。』
と述べられます。
農産物の輸出には農業そのものを強くしなければならないとも言われます。

そして、『日本食がなぜ受けているかを改めて考えると、おいしくて健康に良いというのが一番のセールスポイントだ。』と言われます。

農業そのものを強くすることについての意見や最後の方は省略しますが、輸出を伸ばしてきた方が語る「賢人の警鐘」は、政府=輸出を促進する側と実際に輸出を行う側、そして農産物を作る人が何を考え、どう行動するのかを考えるのに役立つ記事だろうと思います。

茂木会長は茂木会長の結論を出しておられましたが、『日本食がなぜ受けているか』から自分なりに考えていくのも面白いのではないかと思います。

農産物、食品に限らず、これから世界を相手にしようとする純日本的な物の生産や販売に携わっている人はやり方次第でワクワクできる。
簡単じゃないと言われるかもしれませんが、そんな仕事がやれるなんて、羨ましいなと思います。

2016年9月10日 (土)

LGBT~ 自分の認識を変えた講演

前回、セミナーに関心が薄くなっていると書きましたが、いままでの自分の考えが、聴き終わった時には違ったものになっていた、そんなすごい講演に巡り合いました。
一度聞いただけで自分に大きく影響を及ぼす講演。こんな講演に巡り合うとまたセミナーに出かけてみようかなって気持ちになります。


毎年1回「人権・同和問題啓発研修」を受けています。組織のメンバー全員が受けるようになっています。
研修は、毎年人権に関わるテーマを選んで、同和問題だけでなく、例えば子ども、高齢者、女性など様々です。
今年度、私が受講した研修のテーマはLGBTでした。
研修は映画と講演というプログラムでしたが、講演の講師は「一般社団法人gid.jp日本性同一性障害と共に生きる人々の会」九州支部長の椎太 信氏、「「多様な性」(性同一性障害について)」でした。

性別というものがいまや単純に男女だけでなく、多様であること。


性の3要素として、(1)生物学的性、(2)心の性、(3)性指向があり、個人が自分をそれぞれこの3つでどのように感じているか、例えば(1)身体特徴は男性であるが、(2)自分の認識は女性で、(3)性指向は男性である・・というふうに一人の人間が3つの要素をそれぞれどう持つかがあって、身体特徴が男性だから「男性」とは言えないこと。
それから、いま「LGBT」あるいは「LGBTIQ」と表現されるセクシャリティの多様性について整理されて、それから性同一性障害についてご自身の経験を交えながらお話をされました。

申し訳ないですが、いままで人権・同和問題の研修というと「こうであらねばならない」「こうすべき」的な話が多くて、そんなこといまさらわかっているし、ちゃんとやっているから・・と90分以上の講演を睡魔と闘いながら聞いている状態でした。

それが今回の講演は違いました。

元々自分が人間的には世間一般の範疇からはちょっと外れているほうかなと感じているので、「多様性」は当然と思っていて、LGBTについてもいろんな方がいて別に問題はないんじゃないくらいな認識で、普通なことだから特に関心ない、今回もまた睡魔との闘いだと始まる前は思っていました。

それが話にどんどんひきつけられて、一生懸命聞いていました。私だけでなく周りもそんな感じ。

基本的なことをきちんと整理されて、ご自身の体験をお話されて、行政、学校の取組を紹介して、一人ひとりができることを具体的に話されて
・・・流れとしてはいつもの研修講師とあまり変わらないのに、惹きつけられるお話。

この問題について初めて聞いたということもあったのかもしれませんが、話を伺いながらどうしてこんなに惹きつけられるんだろうと考えていました。
淡々として語り口で、自分のことも感情的にならず話をされて、話をわかってもらおうという露骨な押しつけがない。

熱く語られてはいないのだけれど、この問題に熱心に取り組まれていることがわかる。

そして、終わった時は、LGBTという問題を考えることが、他の人権を考える際のヒントにもなるのではないか。この問題は重要なことだと考えるようになっていました。
そういえば少し前の日経ビジネスでLGBTを特集していたと思って、早速バックナンバーを探してみました。
2015.08.24の日経ビジネス「究極のダイバーシティー LGBT あなたの会社も無視できない」・・1年も前に特集記事にするくらいの問題として認識されていたんですね。
我が地域、九州ではどうでしょうか?
記事をチラリと見て「海外ではLGBTが最新の経営テーマになっている」・・・この号読み返そうと思います。

ところで講演資料の最後に様々なデータが載っていて、「パートナーシップ法がある国(地域)」というのがありましたが、講師から「G7の中でパートナーシップ法がないのは日本だけ」という注釈があって、またかと思いました。

ジェンダー・エンパワーメント指数について、日本は低いところにいて、それと同じだなと。
日本は多様性に不寛容。

なぜそうなのでしょうか?


「多様性」・・基本みんなと同じというのが好きじゃないので、多様であることが普通の環境になるといいなと思います。
 

2016年9月 4日 (日)

行政計画の説明会に参加して考えたこと

某市男女共同参画計画の説明会を聞きにいきました。
最近セミナー全般に関心が薄くなりました。
たびたび書いているような気がしますが、具体的な行動の方が関心があって、話を聞くといつも「じゃ、具体的にどうしたらいいんだろう?」って問いがいつも自分の中に出てきます。
疑問を持ったまま講師の話を聞いていると、結局自分の考えを披露することが目的で、その先の行動まで考えていない話が多いようで、講演を聞いている時間がもったいないような気がします。

たまたまいい講演に巡り合っていないだけなのだろうと思いますが・・・

さて、今回は主催者の方からご案内があって、参加者が少ないとのことでしたので、出かけてみました。
行政が作る計画はすべての市民の方を対象にしなければならないので、総花的かついろんな配慮をして作られる。

その中で、現在の社会情勢であるとか、首長が特に力を入れていることが「少しだけ」、あるいは強いリーダーシップを発揮する首長であれば「強く」盛り込まれる。・・・というのが行政計画に対する私の見方です。

この男女共同参画計画は、安倍首相をはじめ多くの方が提唱されている「女性の活躍推進」の色彩が強くでていました。

市の担当課からの説明はこんなものだろうなと聞きましたが、その後の質疑応答でいろいろ考えさせられました。

質疑の時間が30分と余裕があったのに、質問者の質問が多く、かつ長くてセミナー終了時間をオーバーしてしまいました。
いい加減、男性だから女性だからと性別だけでいろいろ言うのは止めたいのですが、セミナーは男性が多いと質問が少なくて女性が多いと質問、多いですね。

なぜでしょう・・・?

今回も女性が多かったので質問も多かった。それは良しとして、何のために質問しているんだろうという質問や質問したい人はあなただけじゃないから時間配分を考えてという質問が多かった。
質問者の中には主催者グループの方も多くて、主催者グループの方は何のためにこのセミナーを開催し、参加者に何を持って帰ってもらいたいかまで考えて、質疑の時間も含めセミナー全体を運営して欲しいなと感じました。
政策決定の場に女性を!というのであれば、自分たちの考え方を伝える場の作り方をもっと考えてもいいかなと。

立派な意見を持っているということも大事だけれど、それを効果的に伝える方法も大事。
伝え方の技術というと何か小手先のことにこだわっているみたいに思ってしまうけれど、とても大事なことなんだなと訳が分からなくなってしまった質疑応答を聞きながら、勉強をさせてもらいました。

それから行政計画について
説明者が計画を作った市の担当課だったので、せっかく市の方が出てきているんでということで、そういう形になってしまったのかもしれませんが、会場から出てきた意見が市に対する要望が多かったこと。
男女共同参画を進めるために、何をして欲しい、これを入れて欲しい、市はこうあるべきだ・・・みたいな。
でも最初に書いたとおり、いろんな考えを持つ市民の方がいて、その方々に対し市がこうすべきだというのはなかなか言えない。
実際計画の文言もこういう市を目指します程度の表現になっています。

そこで考えたのは・・・


行政が作る計画は、経済がまだ発展途上で社会が成熟していない時には、行政がある方向性を示してそこを目指しましょうと言えたように思います。
しかし、経済的なものが充足されて、そこに住む人が多様な価値観を持つと行政がある方向性を示すのは無理になってきて、結局進む方向は示せないけれど、今考えられる範囲で行政がしないといけないことを上げていますというような作りになってきているように思います。

あくまでも計画期間に国が市が何をするかを書いたものに過ぎない。「男女共同参画を進めるために今後5年間で市がすることはこれです」と言っているだけ。

だから市がこの計画を5年間実行したら、市の5年後の男女共同参画が進んでいる・・というとこまで期待してはいけない。
目標値が設定されているので市の計画を実行すれば何かが達成されるような気がしてしまうけれど、計画はあくまでも市役所内部で何に取り組んでいくかを示したもの。
市(行政)に対し、「市内のことは行政がすべき」と考えて、何でもかんでも市役所頼みにするのではなくて、市が税金を使ってこんなことをするから、では自分たちは何をするか。自分たちにできることは何か・・・市の取組に合わせてこんなことをしようとか、市がここはやらないからそれじゃ自分たちがやろうとか、行政計画ってそんなふうに使っていくものかな。

さらに・・行政の役割も時代と共に変わっていくとすれば、行政内部も行政を利用する側もいまの行政の役割は何かを常に考えないといけないのではないか。

ということで、男女共同参画というより、ほかのことをいろいろ考え、それなりに面白い時間を過ごさせていただきました。


こういうセミナーの参加の仕方もありかな。。。

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