日々情報-自分用クリップ

2017年3月 5日 (日)

日経新聞が変わった!

3月4日土曜日から日経新聞の紙面デザインが変わっています。

英字新聞ぽくなりましたね。

日曜日に楽しみにしていた読書欄が土曜日に移りました。

日曜版は、NIKKEI The STYLE という紙面が創刊されて、3月5日の朝刊本体は、その紙面も折り込まれて、本体はかなり薄くなっています。

これからの日曜紙面も薄くなるんでしょうか?

日経新聞とはだいぶ長いお付き合いですが、これからもしばらくお世話になります。

20170305_2

2017年1月 3日 (火)

『展望2017(5)「賃上げは利益に」共有を 大阪大教授 大竹文雄氏』2016.12.31日経新聞朝刊

数日前、昨年末の記事ですが、日経新聞の特集『展望2017』の5回目は労働経済学者の大竹文雄氏でした。

記者の質問に答える形で記事が構成されています。

「問い」に対し、答えた部分で気になったところをクリップします。

(問2)資本主義は機能不全に陥ったのですか。

 「そうではない。資本主義が広がったおかげで世界は豊かになった。新興国が豊かになり、先進国が得していた部分が少なくなった。社会主義が出てきた時、資本主義国は福祉の充実や公的部門の拡大で所得格差を縮める努力をした。それがいま足りなくなっている」

・・・資本主義は、福祉の充実や公的部門の拡大など、所得格差を縮める努力をしなければならないシステムであることを理解して、そのために今政府が何をしているかを知らなければならないし、やるべきことが不足しているとしたら、危機感を持たなければいけないし、いま何が必要かを考え、発言するということも大事だと考えます。

(問3)具体的に何をすべきですか。

 「一つは税や社会保障を使って、低所得者の賃金を補助することだ。もう一つは若者や中高年への教育投資をすることだ。企業に賃上げをしてもらうことは難しい。労働分配率を高めないと社会システムを維持できないという認識が共有され、賃上げによってより利益が上がるという考えが広がるといい」

・・・「低所得者の賃金を補助」することも「若者や中高年への教育投資」もやるとしたら、やり方の方が問題ではないかと思う。補助すべき「低所得者」の定義は何か。「賃金」に対し補助するのか?「教育投資」という時の「教育」の中身は何か?等  

「企業に賃上げをしてもらうことは難しい」というのは確かにそうかな。いくら首相が賃金を上げよと言ってもメリットがなければ企業は動かないのではないか?

「労働分配率を高めないと社会システムを維持できない」というところはまさにと思います。

企業も社会システムの上に存続しているのだから、長期的な視点を持てば、今利益を上げればいいという発想では駄目だというのはわかるはずなのに・・・「労働分配率を高めないと社会システムを維持できない」は、当然共有されて欲しい。

(問4)日本は賃金の伸び率は低いままです。

(前略) 

 「日本をはじめ、先進国の長期停滞論がいわれ始めた。財政政策では、一時的な需要をつくれても持続的な成長は実現できない。企業経営や働き方を変えるような地道な取り組みの積み重ねでしか、成長は高められないからだ。長時間労働で、生産性が低い日本は非効率な点を改善する余地がある」

・・・財政政策は一時的な需要を作るもので持続的成長は実現できず、「企業経営や働き方を変えるような地道な取り組みの積み重ねでしか、成長は高められない」・・そのことに気がついていないのか、地道であるがゆえにわかっていても無視されているのか・・・長時間労働に意味があるかどうかを真剣に考えないといけない。いい加減、長時間労働を美徳と考える見方はなくなって欲しい。

(問6)財政の立て直しも課題です。

(前略)

 「賃金が下落したら年金も抑制する法律を野党は年金カット法と呼んだが、シルバー民主主義を克服する手段としてその内容を高く評価している。経済を活性化しないと年金が増えないということを意識するようになれば、高齢者は若者をサポートする政策に賛成しやすくなる」

・・・いままで積み立ててきた年金の財源が確保されているわけではないので、財政が破たんしたら年金もどうなるかわからない。それなら年金を受給する高齢者も日本経済に貢献しないといけないのではないか。

直接経済活動ができないなら、若者をサポートする政策にお金を使うことに反対してはいけないのではないか。

抜き出し始めたら、全文クリップしたくなってしまいましたので、別に保存しました。


記事中その他の質問

(問1)反グローバル化のうねりが出ています。
(問5)なぜ、物価は日銀が描いた通りに上がらないのですか。

2016年11月19日 (土)

「さらばメール、仕事もチャットで」日経ビジネス2016.11.14

日経ビジネスの先週号、世界鳥瞰という連載のERONTLINEシリコンバレーという記事に「さらばメール、仕事もチャットで」という記事が載っていて

メモを残しておこうと思っているうちに、次の号が発売になってしまいました。

今週号の特集は「トランプとアメリカ 超大国が選んだ試練」。
アメリカの大統領選後、メディアはトランプ氏の話題ばかりです。

英国がEU離脱を決めたときもそうですが、今回も国民はなんでこの選択をしたんだろうとか、日本、影響受けるだろうなと直後はとても心配するんですが、数日経ってみると、なるようにしかならないようね~という気持ちです。

まあ真の当事者じゃないからかもしれませんが、どんなことになっても生きていかなきゃなんないし、周りでみんなもどうにかやっていくだろうから、しょうがないですよね。

理想郷はありませんから、ある時点で間違った選択をしても、正しい選択と比べて悪い状態は程度の問題であろうし(そもそも何が正しい選択かわからないし)、民主的な選択をしたのであれば、それは自分たちのせいだと諦めて頑張って生きるしかないよねって思います。・・・それでも、自分たちが選択できるときは、ちゃんとその選択の場にいて(例えば選挙だったら投票に行く!)、自分が思ういい方向に行くように行動を起こすべきという考え方は変わりませんが。

さて、記事に戻って・・・

この記事では、シリコンバレーでは、LINEのようなメッセンジャーアプリのビジネス版、「スラック」がかなり普及し始めていて、マイクロソフトがこのサービスにそっくりなサービスを発表したことも書かれています。

『上司が送ったチャットに「スタンプ」だけで返事をする使い方が当たり前。』とあって
最後は『電子メールの宛先を「偉い順」にする日本企業にとっては、チャットは導入が難しい恐れもある。もしそうなれば、「ファクスを使う日本企業」が時代遅れと海外で笑われているように、「電子メールを使う日本企業」が笑われる日がやってくるかもしれない。』と笑えない内容で締めくくられています。

それで、記事の内容もさることながら、自分が仕事をしてきた過去を振り返ってみると、そもそも手書きやソロバンだったものが、30年そこらで、仕事にパソコンがないなんて考えられない状態になって、コミュニケーションも電話からFAX、メールに移ってきて、いまやメールがない状態は考えられません。

それが記事に出てくる種類のアプリに置き換わるかどうかはおいておいて、これはあくまで過渡期であって、というか、これからもずっと過渡期で、どんどん新しいツールが出てきて、それはハードではなくてソフト的なもので、それも加速度的に新しいものに移っていって、数年前、もしくは昨年の仕事のやり方とはまったく違うやり方が主流になっていくのではないかと、何か恐ろしい感じがします。

そして、記事の最後にもあるように、当然ながらそれに乗り遅れるところも出てきて、主流に乗れたところと乗れなかったところでは、まるで別世界という状況になるのではないか? そう感じます。

そして、さらに自分はいつまでも乗り遅れた世界にいて(日本に、さらに田舎に住んでいますから)、世の中で何か起こっているのかがまったくわかっていない・・・ってことになるんじゃないかとかなり悲観的な気持ちになります。


シリコンバレーの仕事が紹介されていて面白い記事でしたが、余計なことまで考えて、ちょっと暗い気持ちになりました。

2016年11月 6日 (日)

「パート主婦 減税拡大」2016.11.06日経新聞朝刊

ちょっと前に配偶者控除をなくし共働き世帯に控除を適用する夫婦控除を作るという話があって、それがあっという間に消えてしまって、「またか~」と思っていたんですが、配偶者特別控除の減税枠を拡大するという記事。

配偶者控除は、妻が年収103万円以下なら、夫が38万円の所得控除を受けれられ仕組み。

世帯の収入が確保できると説明されるけれど、夫の手取りを減らさないために妻の働き方が制限されてしまうことになって、女性が一人前に扱ってもらえていない感じがしてあんまり気持ちのよいものではありません。

以前に女性の就職支援の仕事をしていたんですが、パートの仕事を探す女性にとって年間103万円以下というのはほぼ絶対です。

企業側もそれは織り込み済みで、だいたい一日6時間、週4、5日の仕事をしても103万円以下になるような時給で求人を出しているところばかり。・・・それでも最低賃金が決まっているし、残業をしてもらう場合もあるので、103万円を超えそうになるから、超えそうになったら休んでもいいってふうにしているところもある。

妻の収入が増えて103万円を超えたら、夫は自分の収入が減るわけで、そうすると妻はそれでも働きたいと思っても夫に相談して駄目だと言われれば、あきらめる人がほとんど。
つまり、働きたいと思っている意欲の高い労働力が市場に出てこない。

配偶者控除を廃止して、専業主婦(103万円以下で働いている主婦を含むんでしょうが)の反発を買ったら選挙に影響する? 

いい加減もっと大きな視点を持てないかな~


配偶者控除の廃止については、日経ビジネスの2016.10.24号「ニュースを突く 無理筋だった配偶者控除の廃止」という田村賢司氏の署名記事も面白かったです。

配偶者控除だけでなく、所得税全体が問題を抱えているでしょって話ですが、

『配偶者控除という制度があるのは、先進国では日本だけ。安倍政権に女性の活躍支援と働き方改革を進める覚悟が本当にあるのなら、所得税全体の構造から見直さなければならない。対症療法を繰り返す歴史はもう続けられないはずだ』

という結びはそうだそうだと拍手でした。

“配偶者控除という制度は先進国では日本だけ”なんです!

でも日本って、良いことが「日本だけ」っていうのはとっても好きだけれど、悪いことで「日本だけ」って言われても“別に~、だから~?”って流してるというか開き直るところがあるように感じているのは、私だけかな~

2016年10月10日 (月)

『「学びの素早さ」トップに必須 米コーン・フェリー最高経営責任者(CEO) ゲーリー・バーニソン氏』日経新聞2016.10.10朝刊

本日日経新聞のオピニオン欄のグローバルオピニオン 『「学びの素早さ」トップに必須』、興味深いです。

『現代の経営者に求められる資質は何か。決断力やビジネスへの洞察力が必要なのは昔から変わらないが、高速で変化する今の時代には「ラーニング・アジリティー(学びの素早さ)」と呼ぶべき資質の重要性が高まっている。』

『「学びの素早さ」とは、好奇心の旺盛さと言い換えてもいい。』

『仕事において「よく知っていることをさらに深めていくのが好き」か「なじみのないことについて理解するのが好き」か。自分が充実していると感じるのは「自分の専門性を活用できる複雑な問題に取り組むとき」か「解決方法の見当もつかないような未知の問題に取り組むとき」か。仕事のスタイルとして、あなたは「効率よく仕事を進める明確さを尊ぶ」のか「模索する機会を与えてくれる曖昧さを好む」のか。』

全部引用してしまいそうなので、中略・・・ どちらが「学びの素早さ」に秀でた人かは、記事を読んでください。

『むろん組織には両方のタイプの人材が必要だ。自分の専門をコツコツと掘り下げて、一つの道を究める人がいないと、企業は成り立たない。

リーダーの全員が素早さ重視の組織は安定性を欠き、混乱が生じるだろう。人数的には「深さ重視」の人が多数派であるべきだ。

 だが、経営のトップになる人は「学びの素早さ」に秀でた人間がふさわしい。

企業を取り巻く環境は不安定で、業界の秩序をひっくり返すような断絶的イノベーションが多くの産業で起こっている。英国の欧州連合(EU)離脱や米大統領選の行方など世界情勢も不透明。霧の中を手探りで前に進まないといけない時代には、経営トップには「学びの素早さ」が欠かせない要素といえる。将来の幹部候補生を選抜する際にも、「素早さ」のもの差しを当てはめることは有効だ。』

(後略ですが、あとは日本企業の優れた経営者の話が続きます・・・)

読んでみると当たり前に納得できる内容ですが、こういうふうに整理できるかどうかが大事だなあと思います。
私にとって、トップの育て方は、ぜんぜん関係のない世界なので、どうでもいいんですが、トップでなくても、仕事をする上で学び続けていくことが“常識”として書かれているところも面白いです。

自分の周りではそういう認識あるかな~と思います。ないとすれば、相当遅れている?

仕事をしていて、最近感じているのは、昔は一度学んで習熟しまえば、それで仕事ができていたけれど、いまは、経験があるだけではうまくいかない仕事が増えているんじゃないかということ。

これまでにないことに取り組まないといけなくなって、その時には仕事外で勉強していたり、仕事とは関係ない趣味的な関心でやっていることが活かされる。

そういう仕事の割合が大きくなっているのではないか・・・そのためにはいろんなことに関心を向けて、自分を育てていないといけないのではないか。な~んて感じています。

トップの話ではないので、記事とずれていますが。

さて、この記事の意見に対し、日経の解説は、

『バーニソンCEOは欧米有力企業のトップとの親交も深い。そこから導きだされた「学びの素早さ」論は、従来の日本の経営者育成プロセスの否定にも聞こえる。

ある程度の立場まで営業や技術といった自分の畑一筋に歩み、企業経営全般を意識するのは50歳以降というような人事システムを続けるだけでは、好奇心旺盛で変化への対応力にたけたリーダーは生まれにくい。

経営者の質が企業の運命を分ける時代。次の経営者をどう育てるかはどの企業にとっても最重要の課題だ。』

とありますが、バーニソン氏のこの記事は、組織にとっては、トップを育てるというよりは、トップを見つける際に参考になる記事かなと思います。

『経営のトップになる人は「学びの素早さ」に秀でた人間がふさわしい。』

そもそもトップになる人の資質の話だから、育てるとは別問題。トップは育てて育つようなものじゃないかもしれないし。

そうすると

『ある程度の立場まで営業や技術といった自分の畑一筋に歩み、企業経営全般を意識するのは50歳以降というような人事システムを続けるだけでは、好奇心旺盛で変化への対応力にたけたリーダーは生まれにくい。』なのかもしれませんが、

それでバーニソン氏の意見が『日本の経営者育成プロセスの否定』かというとそういう話をしていないような気がします。

2016年9月22日 (木)

『企業研究Vol.93 クラブツーリズム』日経ビジネス2016.09.19号

今週の日経ビジネス、特集の「サラリーマン終活」も気になりましたが、旅行業の「クラブツーリズム」を取り上げた企業研究を面白く読みました。

「シニア旅行の革命児」というタイトルがついています。

『顧客一人ひとりの趣味に徹底して対応したバス旅行で、シニアの心をつかみ、業績は堅調だ。インターネットの予約や販売が増える旅行市場で、添乗員によるサービスを極めたツアーで勝負する。旅行にとどまらず、介護、家事代行、そして認知症予防の研究まで、将来を見据えた種まきも怠りない。』

ここですべてが語られていますが、

「一人ひとりの趣味に徹底して対応する」
「シニア」をターゲットにしている
インターネット予約、販売が増加するなかで、あえて「添乗員によるサービスを極めたツアーで勝負する」
そして、本業の旅行でシニアをターゲットにしていることから、介護や家事代行、認知症予防と高齢者に関連する事業へ目を向ける。

一人ひとりの趣味に対応するために、多様な趣味の分野で顧客を超える専門性を追求しなければならない。
旅行する機会が減っていくシニアを旅行に連れ出す工夫をしなければならない。
インターネットで手軽に旅行予約ができるようになっている中で、添乗員がいるツアーの魅力を伝えなければならない。
シリアが利用するものではあるけれど、介護や家事代行は全くの異分野である。

記事を読むと、どのように強さを作っているのかがわかりますが、それよりもやっていることのどこも難しそうだけれど、そのどの部分もこの仕事を担当したら面白いだろうなと感じさせる。

こんな会社で働けたらいいなと思わせる企業です。

いいビジネスモデルだと思っても簡単には真似できない。そんなところもいいです。

それから、この記事について・・・読み方によって、まったく違う分野で参考にできるところがありそうな気がします。

2016年9月18日 (日)

「社員の健康 IT指南 データ統合、改善促す」(日本経済新聞(夕刊)2016.09.13(火))

ちょっと前ですが、日本経済新聞夕刊のトップにあった記事が気になりましたので、クリップします。

いま、健康にとても関心があります。
昔から肥満型女性ですので、以前は見た目を良くしたいとダイエットにいそしんでいました。そして失敗してきました。それでもぜんぜん危機感なかったです。

少し前(もう10年以上経つかもしれません)から企業、特に欧米系の企業では、肥満の人は自己管理さえできていないのだから、管理職になれない・・ような話をよく雑誌などで読んで、ふ~んそんなこともあるのね、くらいに思っていました。

しかし、いまや(肥満ではないことも含まれる)健康であることが、働く上では当たり前と考えるようになっています。

健康であるために自己管理ができるということだけでなく、仕事をする際はどんな仕事であっても体力が必要で、仕事に集中するために心や頭も健康でなければならないとも思います。

さて、記事ですが、

『IT(情報技術)を活用した健康経営に力を入れる企業が増えている。富士フイルムホールディングス(HD)は社員の健康診断の結果や勤怠情報などを一元管理して、きめ細かい健康管理につなげる。大和証券グループ本社は健康情報をインターネットで学習するとポイントを与え、給与にも反映する。健康保険組合の財政悪化や人材不足を見据え、社員が健康で長く働けるようにする。』だそうです。

記事ではいくつかの大企業名が上がって、取り組み内容を紹介していますが、そこは記事を参照していただくとして、

結び

『ITを生かした健康経営に企業の関心が高まっている。15年12月には従業員の健康増進を推進する団体「ウェルネス経営協議会」が発足した。ビッグデータや人工知能(AI)などの活用をうたう。ANAホールディングスやファミリーマートなどが発起人企業として名を連ねる。

企業が社員の健康増進を推し進めるのは経営に直結する課題との認識が広まっているためだ。病気の社員が増えると保険給付費の支出が膨らみ健保財政を圧迫する。少子高齢化で労働力人口が減少に向かう中、社員が長く健康で働ける環境をつくることは企業の競争力を左右することになる。』

ウェルネス経営協議会の今後の取り組みに関心を持っておこうと思います。

また、企業が社員の健康増進を推進することが経営に直結する課題との認識が広まっているとありますが、日経新聞でこのように取り上げられているとそんな認識がなかった企業にも関心が広がるだろうなと思います。

企業の取り組みがこれからどう広がっていくか、地方の中小企業まで関心が広がるのがいつごろになるのか、興味あります。

2016年9月12日 (月)

「農産物の輸出を成長に。世界の和食人気が・・・」日経ビジネス2016.09.12賢人の警鐘

日経ビジネス最終ページの連載「賢人の警鐘」は前にも書きましたが、毎回楽しみにしています。

最新号はキッコーマン取締役名誉会長・取締役会議長 茂木友三郎氏の「農産物を成長に。世界の和食人気が追い風。政府に頼らず好機生かせ」。

『いま、世界中で日本食への関心が高まっている。』で始まり、海外での日本食への関心の高まりが、『日本の農林水産物や食品の輸出を増やすチャンスだ。』と言われます。
政府が掲げる輸出額の目標を達成するために、『・・政府と民間がそれぞれの役割を果たしていかなければならない。民間も本気になって、自己責任でやる必要がある。』

記事の中に書かれていますが、キッコーマンは1957年に米国サンフランシスコに販売会社を設立して、いまや海外に7つのしょうゆ工場を持ち、世界100カ国以上でしょうゆを販売されているそうです。

そこには、『(1957年)当時の政府には食品を輸出しようといった考えはなく、我々も政府に何かを頼むこともなかった。』、
『社内で「営業の神様」と言われた幹部社員を派遣し、苦労して販売数量を・・・。民間が自ら努力しなければ輸出は伸びない。』とありますが、

自社で苦労をしたから、“それぞれの役割”、”民間も本気になって”、”自己責任”という言葉が出るのだろうと思います。
政府の役割については、

『政府の役割は全体の方向付けや目標を掲げるほか、民間が仕事をしやすいように具体的な情報を提供したり、相手国の法律や規制などが輸出を妨げる場合は交渉したりすることだろう。実際のビジネスで政府に手取り足取り助けてもらおうという考えはダメだ。』
全体の方向付け、目標設定、具体的な情報提供、相手国との交渉・・政府は政府しかできないことをやるべしであり、

『民間は見本市などのスポットで海外に出るのではなく、飲食店やスーパーなど日常の中で売れるルートを作り、自らのマーケティング活動で商売を増やしていく必要がある。』
と述べられます。
農産物の輸出には農業そのものを強くしなければならないとも言われます。

そして、『日本食がなぜ受けているかを改めて考えると、おいしくて健康に良いというのが一番のセールスポイントだ。』と言われます。

農業そのものを強くすることについての意見や最後の方は省略しますが、輸出を伸ばしてきた方が語る「賢人の警鐘」は、政府=輸出を促進する側と実際に輸出を行う側、そして農産物を作る人が何を考え、どう行動するのかを考えるのに役立つ記事だろうと思います。

茂木会長は茂木会長の結論を出しておられましたが、『日本食がなぜ受けているか』から自分なりに考えていくのも面白いのではないかと思います。

農産物、食品に限らず、これから世界を相手にしようとする純日本的な物の生産や販売に携わっている人はやり方次第でワクワクできる。
簡単じゃないと言われるかもしれませんが、そんな仕事がやれるなんて、羨ましいなと思います。

2016年8月 6日 (土)

特集「どうした50代! 君たちはゆでガエルだ」日経ビジネス2016.08.08・15合併号

今週号日経ビジネスの第二特集が「50代」でしたので、50代として気になって、早速全部の記事に目を通してみました。

まず特集の書き出し、『50代の存在感が薄い-。・・・ の最後は、50代男性の今後の生き方が日本の浮沈を握る。』で終わっていて、ああ男性の話なのねって、

なるほど50代、男性さえ存在感が薄い世代ですから、50代の女性なんて問題にもならない。
1985年に制定された男女雇用機会均等法が曲がりなりにも浸透しだしたのは、いまの40代後半の女性ぐらいだろうし、今どきの女性活躍で管理職と言われるのもいまや30代や40代。日経ビジネスに関心を持つ50代女性はいないって思われているのかな?などと考えてしまいます。

それはさておき、記事に戻って・・・

記事にあるとおり、

50代(記事では1957年から1966年生まれ)は、若い時に高度経済成長を謳歌し・・・すなわち高度経済成長を作った団塊ジュニアを中心とする前の世代とは違って、果実をもらった世代です。
そしてバブル崩壊を30代から20代半ばで経験し、豊かな日本とその後の失われた10年、20年の日本を知っている世代。

ビジネスマンとして成長する20代、30代にバブルの後処理という後ろ向きの仕事をして、それでもそれは一時的なことでやがて元のようにそれなりの成長をする日本が戻ってくると思って仕事をしていたと思います。
それがやがて失われた10年と言われ、さらにそれが15年、20年と言われ出して・・・

いまから10数年前、福岡でも社会人大学院がいくつかできて、そこに入学した人たちの多くが20代、30代の人たちでした。
日本がゲンキだった頃を知らなくて、これからは会社に頼らず自立するために、あるいは会社の中でも、自分をアピールできる強みを持たないといけないと思っているのかな、危機感を感じて仕事が終わった後に勉強しようと考えているんだろうなと思いました。

その当時、40代半ばで焦りを感じて大学院に入った自分は、当時40代男性が少ないことに、男性はもう管理職として活躍している世代だから、学ぶ必要ないんだろうなと考えていました。

しかし、いまこの記事を読みながら思うと、40代として責任ある立場にあって、バブル後の会社を支えていた。仕事に追われているから自分のキャリアを考える暇がないし、それなりの立場になった自分たちはこのまま会社で定年まで勤めるだろうから、仕事で成長を考えればよくて、外部での学び直しは必要ないと考えていたんじゃないかなと思います。

それがこの記事に取り上げられた50代。

その50代にいま何を期待してこの記事なのかな。

定年が近くなり会社が若返りを図る中で、自分の能力を発揮できない部署に異動させられる。ほとんどの50代サラリーマンがそんな状況じゃないかと思います。

そんな中で、(自分のことですから)気がつく人は自分で発想を切り替えて新しい道を見つけるし、努力もしている。
自分は会社にとって必要な人間だと思って一生懸命やってきたのに、単にある年齢に達したというだけで、あまり努力もしてこなかった人と同じように閑職に追いやられる。

50代になってその経験をした人は自分でわかっています。

逆に何もやってこなかった人は雑誌を読んでも自分のこととして危機感が持てるかどうか?

本当に50代が必要だと思うのなら、50代本人に訴えるのではなく、組織、社会が50代を活かすためにどうすべきかヒントを与えて欲しい。

もし、50代本人に会社本位の発想から抜け出すことをアドバイスするなら、それは一人ひとりがどう生きるかの問題で、それで日本経済がすぐに元気になるとは思いにくい。

50代の存在感が薄いから日本が浮き上がれない?

そもそも生まれた時期、育った時期で世代として切り分けて分析する。そして自分たちはそういう世代なんだと思ってしまう。

年齢や世代で分類されてそれに縛られる。そんな日本の息苦しさが、日本人から元気を奪っていると思います。

50代で何が悪い。定年間際だから何なのよ。60代だから、70代だから、80代だから・・・それが何?

どんな形であろうと人間、死ぬまで社会の役に立とうと思っているし、日々の生き方で同じ年齢でもできることは大きく違う。

年齢や世代で括られると、無意識の縛りをかけられて自分の可能性を潰しているんじゃないかと不安になります。

2016年7月17日 (日)

「反グローバルの勢いを止められるか」日経ビジネス2016.07.18 ニュースを突く

今週号の日経ビジネス、編集委員石黒千賀子氏の記事を興味深く読みました。

英国の国民投票によるEU離脱決定やアメリカ合衆国の大統領候補トランプ氏が支持を集めていることなど、反グローバルの流れが起きていることについて書かれています。

英国国民投票で離脱派が優勢になった背景として、移民問題があるとされていますが、記事では英小説家カズオ・イシグロ氏の発言を引用します。
イシグロ氏はEU離脱条件を巡って国民投票をもう一度実施すべきと主張されているとのことですが、

『「住宅や雇用、英国営医療制度の問題、子供の将来への高まる懸念など、諸悪の根源は移民問題だと思い込んで離脱に投じた人も、次の国民投票できちんと議論を展開すれば、問題は産業構造の変化や金融危機などに有効な対策を打てなかった歴代政権に責任があると分かるはずだ」と問題の原因は移民ではなく、英政府にあることを理解すべきだと訴えている。』

そして、ジョセフ・スティグリッツ氏が「英EU離脱後の将来」という論評で欧米政府の在り方を痛烈に批判しているとして、論評を引用しつつ、以下のように書かれています。

『「過去40年にわたる新自由主義的な政策は、上位1%の富裕層には恩恵をもたらしたが、他の人には望ましいものではなかった。近年の経済的停滞は政治的に重大な結果をもたらすと警告してきたが、今、まさにその懸念が現実になったということだ」
そしてグローバリズムの究極とも言える自由貿易協定のTTP(環太平洋経済連携協定)やTTIP(環大西洋貿易投資協定)など、交渉内容が原則非公開というのは民主主義上あり得ないと指摘。政治に携わる者は、政治がいかに市民の懸念に対処できていないかを認識すべきだ、と猛省を促している。』

さらに、英エコノミスト7月2日号の「怒りの政治」という記事も引用します。

『「ソ連が崩壊に向かい始めた1989年、米政治学者フランシス・フクヤマ氏が民主主義や市場経済、グローバルな協力関係に対抗するイデオロギーがもはやなくなったことから『歴史の終わり』を宣言したが、その瞬間から自由主義の危機は始まっていた」として、共産主義の崩壊が新自由主義の慢心を招いたとの反省の弁を記している。』

最後は、『何事も過信が始まった時から敗北が始まる。現在の市場経済一辺倒と再配分を見直さない限り、台頭する反グローバルの勢いを食い止めることはできないのではないか。』と締めくくられていました。

引用が多い記事でしたが、人間が作ったものに絶対正しいものはないことを忘れないようにしないといけないと思います。

いまある自由主義が必ずしも正解ではない。例えばソ連の崩壊により、自由主義などに対抗するイデオロギーがなくなったからこそ・・対抗するものがなくなったからこそ、いま信じているイデオロギーが誤っていないか、これでいいのかどうかを判断するのが難しくなっている。

いま新自由主義の中で恩恵を受けている上位1%の富裕層こそ、今はいいかもしれないけれど、将来を考えれば、恩恵を受け余裕があるなら、ノブレス・オブリージュに思い至り、今後の社会の在り方を考えていかなければならないのではないか。

富裕層がよりお金を集めることばかりを考え、経済が優先されていて、庶民も含めて社会を良くしていくはずの政治のことが忘れ去れているけれども、いくらお金持ちでも庶民がいないと成り立たない。

モノやサービスを提供する庶民がいなければ、お金があっても何も手に入らないことを忘れないで欲しい。

1%に選ばれるべく、才能と機会を与えらえた人たちは周りの人の幸せを考える義務も担っているのではないか。

記事を読みながらそんなことを考えました。

より以前の記事一覧